上海と北京を比較!違いは?日本人として住みやすいのはどちら?

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個人的に上海に2年、北京には5年住みました。その上で結論を言ってしまいますと、上海!がより住みやすいです。

これでもう終わってしまいますが、もう少し詳細を書いてみたいと思います。私の独断と偏見で書いています。あくまでも個人的意見である事をご了承ください。

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もくじ

数で比較

  • 北京の面積は16,441平方キロメートル、上海は6,340.5平方キロメートル

北京は四国の面積に相当、上海は大分県の面積に相当するとのこと。北京が圧倒的に大きいですね。四国の面積に相当するとは住んでいても知りませんでした。ちなみに東京都は2,188平方キロメートルです。やっぱり北京の大きさが際立ちますね。


  •  人口は北京が約2,154万人、上海が約2,424万人(2018年)

これはあくまでも登録している人の数なんだと思いますが、北京の方が圧倒的に広いので密度はより上海が高いですね。ちなみに東京都は1,385万人(2019)です。


  •  北京の地下鉄は19つのライン、上海の地下鉄は14つのライン

両方共これからも伸びていくと思いますが、上海が世界一長いそうです。


  • 年間降水量は北京が571.8mm、上海が1,161.1mm

北京で前回雨が降ったのはいつだったか思い出せません

北京に越してきてから傘を持ち歩くってことも全くなくなりました。東京は1,500mm程度です。ちなみに北京ー上海はグーグルマップで確認すると車の場合約1,200km離れています。

1,200km、日本だと福岡から栃木の日光まで行くと同じ位の距離でした。結構離れております。日本の新幹線のような高鉄で移動すると約4時間半で行き来出来ます。今後は更にこの時間を短縮していく計画だそうです。

食べる

これは、もう上海の勝ちだと思います。個人的にドーナツが好きなのでミスタードーナツが上海にしかないっていうところで、もう北京負けてます。

ダンキンドーナツも北京はずっとなくて、やっと再進出しましたが、上海はずっとあったし。タコベルも上海にしかないし。日系のコンビニが北京は少ないのも個人的にポイントが低いです。上海はもっとあるのに。

ミシュランガイド中国初上陸も上海でしたしね。上海のレストランは外国人の多さもあるのかより洗練されているイメージがあります。

forbesjapan.com

私の情報は古いのですが、私が行って美味しかったと思ったのは

エル ウィリー (上海) 最新のレストランの口コ(2019年) - トリップアドバイザー
創作スペイン料理 他とは違う新鮮な料理でした。いつもと違う味を求める方に。

外滩花马天堂 (上海) 最新のレストランの口コ(2019年) - トリップアドバイザー
雲南料理ロストヘブン 北京にもあるんですが、なぜか上海の方が良い気がします。

枣子树(江宁店) (上海) の口コミ97件 - トリップアドバイザー
ベジタリアン料理 私が行っていた当時はサービスもまずまずでした。

海外からお店やレストランが初進出するのも上海がやはり多いです。 

見る

見る場所、観光地は北京の方が断然多いです。上海は買い物する、豫園に行くあたりしか思いつきませんが、北京は万里の長城始め、天安門、頤和園、天壇等々見に行く場所は多いです。

歴史的な建物、場所は北京の方が多い実感です。

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ただ、上海はやっぱり街がモダンで、フランス租界エリア、外灘などおしゃれなイメージが。

そして上海ナビはあっても北京ナビはないですし、旅行で訪れる人の数は上海の方が断然多いのではと思います。

日系、日本人向けのお店

これは断然上海だと思います。特に上海は日本人向けのスーパーやデリバリーが充実していて本当に便利だと思います。北京もありますが、その規模が上海に比べると小さいです。

日系スーパー 上海 マルシェ なんとミスタードーナツもデリバリーしてもらえるんです。

日本人のスーパーマーケット:しんせん館

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日本語が通じる病院も上海の方が多いです。

yousworld.com

お金、物価

物価は年々どちらもかなり高くなって来ていると思いますが、北京と上海で物価の差を感じることは特にない印象です。

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中華料理をローカルの人が行くようなところで食べればまだ日本よりも安いですが、洋食や日本食をレストランで食べると日本と変らない価格になると思います。

高級レストランもどんどん増えて物価もガンガン上がっているので、一般的には日本で食べる方が安くて美味しいと思います。

世界の工場と呼ばれていた中国は、現在消費をする中国としてシフトして来ていて、これからも物価は高くなりそうですね。
Time outの記事によると、上海は世界で11番目に住むのにお金がかかる都市で、東京と同位だそうです。北京は31位でミュンヘンとアメリカのヒューストンと同位。

結構差がありますね。食事と交通費が上海は高いと書いてある記事がいくつかありました。

でもこの差の理由がよく見つけられませんでした。

個人的実感としては物価の違いを北京と上海で感じることはいまいちできません。同じに感じます。
GDPは北京の方が高いようです。給料もこちらの記事によると2016年時点で北京が9886元上海は9642元とのこと。(2018年4月現在で9800元は16万円程)

日本の初任給とそんなに変わらなくなってきています。西安が5947元とのことなので、その倍ほど稼げる可能性がある大都市っていうのはやっぱり魅力的ですよね。

それでも家賃は日本の都市に比べても高すぎるので、中国の人が家を買うのは更に大変だと思います。

allabout.co.jp

日本人数

海外在留邦人数はこちらから(個々のページ数多いです)。2018年に北京の大使館に登録していた在留邦人数は12,185人、上海領事館に登録している日本人は56,690人。約5倍です。

またここに出張者、旅行者を足したら北京は上海に完敗だと思います。

上海の西側には虹橋という日本人が多く住むエリアがあり、東側には科技館あたりの日本人学校があるあたりに日本人が多く住むエリアがあります。

北京は、亮馬橋あたりだと思います。上海には日本人学校の高校もありますから、やはり需要も多いということで日本人の数は上海が一歩も二歩も抜きん出ていますね。

日本人が多い=その他外国人も多いので、上海の方が外国人慣れしているところは断然多いと思います。

公共料金の支払い方法

サービスアパートメントにお住まいの方には全く関連はない話なのですが、北京は基本ガスや電気等前払いです。対して上海は後払い

北京ではよく気がつかないうちに電気のチャージ額がなくなっていて、急に電気が止まってしまったなんてことを聞きます。

使う方にしてみればお金を都度チャージしなくて良いので、やっぱり後払いの方が楽だと思います。

タクシー

最近はもっぱら滴滴を使っているので関係なくなってきてもいるんですが、上海の方が断然タクシーが綺麗/清潔です。

上海エキスポの後に出てきた大きめのタクシーも街中に多く走ってます。全体的に、北京のタクシーは車体が疲れている感じがあります。 

ただ、上海にいた時北京はタクシーの運転手がかなりひどいとか、全くタクシーがつかまらないとか聞きましたが、別に上海と特に変らない実感です。

上海でも態度がいまいちなタクシー運転手はいましたし、北京でもいましたが、大半は短い時間なので特に問題ないです。

ちなみに上海のタクシーは上海の交通カードでも支払えます。

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(個人的実感における)効率の良さ

例えば、北京の地下鉄望京駅に行った事がある方ならお分かりかと思いますが北京の駅って効率性が全く考えられていないんではないかと疑ってしまう作りの場所がちらほらあります。

望京駅で14号線から15号線に乗り継ぐ際、地下鉄なのにほぼ一旦外に出る感じで階段を上がって、そしてまた中に戻って地下に行くような作りになっているんですよね。

そして空港も。北京の空港、いつ行ってもセキュリティチェックで人が多くて、捌ききれてません。

そして設計が良くないからか並んでいるところに横から人が横入りしやすいようにというか、そうせざるを負えないような列の作りになっているのが全くなぜなのか分かりません。

少なくとも上海では覚えている限り北京ほど毎回セキュリティチェックで混み合って、イライラした覚えはないです。

入国審査も北京では外国人用ブースが一つしか開いていない時がよくあって、毎度がっかりします。

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そして効率の問題なのかよく分からないところもありますが、渋滞も北京の方がひどいので、インフラ整備とその設計に問題があるのかもです。

ちなみに北京のちょっと大きい交差点でよく見かける光景があります。

左折しようと交差点の中心にまで進んだ車がそのまま信号が赤になっても複数留まったままになって、あれよあれよという間に交差点が全くどちらの方向にも動かなくなるのも、上海では見かけたことはなかったです。

飛行機の頻度、航空券の安さ

人気の高さからか上海はLCCが就航していて、春秋航空やピーチが上海と日本を結んでいます。その他にも上海-東京を結ぶ便がANAは一日6便、JALも5便飛んでいます。

北京-東京間はANAもJALも一日3便なので需要が上海はより高いことが分かります。

中国東方航空が日本の地方都市にもかなり飛行機を飛ばしているので、上海から地方都市に行く場合には直行便を選択することも出来て便利だと思います。

北京首都国際空港 - Wikipedia

上海浦東国際空港 - Wikipedia

政府が提供する暖房、暖気

冬の暖気は上海にはないです。気候は一番寒い時期で上海が平均2.1度、北京がマイナス8.4度。

北京に比べてしまうとそれほど上海は寒くないように見えますが、建物の作りも気密性が高いようには作られていないので冬結構寒いです。

住む場所によると思いますが、私の住んでいたところはタイルの床だったので冬ほんとに足が冷たくて、靴下を何重にもして履いていました。

寒くても暖房はエアコンと電気のヒーターだけという状態だったので、家の中の温かさは北京が勝ります。

公害

どちらもあります。それは事実です。ただ、北京と上海で比べると確実に上海の方が良い日が多いです。

でも、昨日も友人と夫と話していたんですが、上海は北京のように外を見ると昼間なのに暗いなんてことはないので、北京のように対策をしている人が少ないように思います。

北京のインターナショナルスクールはエアフィルターが校内全体に設置されているなんてところもありますが、上海はあまり聞きません。

けれど目に見えづらくても大気汚染は上海にもあるのは事実です。6年以上前私たちが住んでいた時もありましたが、その当時マスクしている人なんてほとんど見かけなかったです。

でも夫は毎朝咳が止まらなかったし、私も気管支炎になりました。

北京ではマスクをしていてもジロジロ見られたり変だと思われることはまずないですね。空気が悪くて外出しないなんていう理由も特に驚かれることはないです。

私の知っている上海に住む人と、北京に住む人を比べると、北京に住んでいる人の方が大気汚染対策をしている人が多い実感です。

まとめ 

個人的にはやはり都市として、特に外国人としては上海が住みやすいという印象です。北京についてよく聞くのは、人が良い、上海に比べるとせかせかしてない、見所が多いというようなところでしょうか。

でも上海でも特に嫌な人に会ったことはなかったので、どちらも個々、人と人で対面すれば中国の人は優しい人が多いと思います。

マナーはまた別の話ですが、これも初めて私が上海に来た頃に比べるとよくなって来ている印象を受けます。レストランで笑顔のサーバーの人に出会う確率も結構高くなってきていますよ!

結論としては、どちらもまぁ住めば都ということで。北京も田舎な日本の実家に比べれば便利さは数倍上だと思います。

後は公害がなければ、というところですが。