モンゴル旅:物価、食事、ゲル、野外トイレ、寒さの感想等 【2017年9月末〜10月 旅行記】

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初めてのモンゴル旅行

中国の国慶節にモンゴルに行くことにしたのは、北京からのチケットが比較的安くて、また距離が近い(北京から2時間半位)という理由から。  

そして夫が一年に少なくとも1カ国は新しい国に行きたいということで決めました。本当は時間があればシベリア鉄道に乗りたかったらしいんですが、今回は時間がなかったので断念。

私の方は、モンゴル=お肉を食べるというイメージが強く、野菜好きな身としてはちょっと心配があったのですが、ガイドさんの助けもあり、無事旅行を終えることができました。

そして今までモンゴルは私達のレーダーに引っかかってなかったんですが思っていたよりずっと良かった!です。

長くなっちゃったので興味のあるところをお読みください!

モンゴルの簡単な基本情報

モンゴル国 - Wikipedia

モンゴル基礎データ | 外務省

 

モンゴルは他国と比べて人口密度の低い国です。モンゴルの大きさは1,566,000 km²、日本は378,000 km²なので日本の4倍以上あります。それに対しモンゴルの人口は約300万人(2016年)。

日本は約1億2千万(2017年9月時点)なのでその大きさに比べて人口の少なさがお分かり頂けるかと。人口密度の低さは世界でも1,2位を争う程です。

その首都であるウランバートルですが、国の総人口は他国より少ないのに対して、都市の人口集中率がかなり高いです。

 約300万の国の人口の内、ウランバートルに住むのは139万人以上(2016年)。約2人に1人はウランバートルに住んでいる計算です。ちなみに日本の首都東京都は人口約1,300万人です(2017年9月時点)。

ロシアと中国に囲まれていて海には接していない内陸国です。畜産業と鉱業が経済の主な中心。

予想通りお肉中心の食事が多かったですが、ウランバートル市内には色々なレストランがありました。

日本、韓国、ベジタリアン、洋食もあり少なくとも市内ではお肉が苦手でも問題なく暮らして行けると思います。

市内を走る車の中から眺めただけですが、バーガーキング、KFC、ピザハットはありましたがマクドナルドは見かけませんでした。

大手ファストフードのお店は他国と比べると少なめなように見えました。でも全く入っていないというわけでもないようでした。

そのため規制があるわけではないようですが人口が少なめだからでしょうか。行ったことがある場所で、マクドナルドが見当たらなかったのは、ネパール位です。

リーズナブルなツアーで周りました:Danista nomads tour

https://www.danistanomadstour.com/

今回色々ツアーをネットで見ていて、意外と高いところが多く。私達そこまで専門的でなくて良いので安めなところが良いなー、欧米人多い方がベジタリアン対応も慣れているかなと思い探してました。

見つけたこちら、明朗会計だったので問い合わせしてみたところ、オーナーのJagaaさんがすごくマメに返信してくれて好感が持てたので申込みました。

こちらホステルも経営していて、欧米人に特に人気なようです。私達はツアーだけ参加して宿泊は別のところにしました。

ダニスタノマアヅ (Danista Nomads) -ウランバートル-【 2019年最新の料金比較・口コミ・宿泊予約 】- トリップアドバイザー

 

2017年10月のツアー時点で2人でまわるツアーだと一人一日95USDでした。人数が多くなると安くなります。

この値段は、ご飯や車の費用、ドライバー、ガイドさん、ゲルに泊まる代金、寄る博物館などの入場料等々全て込み込みです。

ウェブサイトにいくつか行程が決まったツアーが出てましたが、自分たちで行きたいところ、やりたいことを伝えたらそれに合わせて行程を出してくれました。

ちなみにウェブサイト上のツアー申込はなぜかうまく送信されてなかったので、返信がないなと思ったら、直接メールした方が良いです。

ほんとに私の大したことない連絡にも細かく返信してくれて、海外の会社の場合ここまでマメなのも珍しいと思った位です。

出かける数日前にイギリス人のカップルが同じツアーに参加したいということで、結局2人のツアーよりも安く一人65USD/ 一日になりました。

+欧米人がよく参加しているツアーなんでやっぱりチップあげるべきかなということで、最後にイギリス人カップルと相談して10%程度のチップをガイドさんとドライバーさんに渡しました。

イギリス人カップルの内、お一人がベジタリアンだったようで、それもあって私達と一緒にどうか、と言ってくれたようです。

事前に言われていたことですが2泊目だけ彼らと一つのゲルをシェアしましたが、1泊、3泊目はそれぞれに一つのゲルでプライバシーもあり、問題なかったです。

2泊目も同じ会社のツアー参加の方が他にいたためにゲルが空いていなかっただけなようだったので、空いていたらそれぞれに使えていたと思います。

行き帰りにホステルに寄りましたが「10日間ゴビ砂漠ツアーの参加者募集してます」というような内容の英語の張り紙があったので、複数人の参加を募りたい場合は、ホステル内で募ってもらえそうです。

物価:カフェで飲むコーヒー/紅茶は食事と同じ位の値段

物価は北京に住む私から見ても総じて安く感じました。

旅の途中で寄った観光客、ローカルの人が入っているような郊外のレストランではお肉が入ったボリューミーな食事はメニューを見ると平均5,000トゥグルグ程度( 今のレートで230円程)。

高いものだと10,000トゥグルグ程でした。ビールはスーパーで買うと500mlで100円前後。 

ウランバートル市内には韓国系のカフェ、カフェベネとTom N Tomsが多く進出しており、至る所にありました。

カフェで頼むアメリカンコーヒーのレギュラーサイズは4−5,000トゥグルグ程で食事と変わらない値段です。

コーヒーと紅茶のトールサイズを頼んで計10,700トゥグルグ

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考えてみると中国でスターバックスのコーヒーを飲むとやはりかなり高いのでそれと同じような感覚かもしれませんが、カフェはその他に比べると高めに感じました。

www.dekoboko-world.com

 

今回主な日程はゲルでの宿泊で自分たちでレストランに行く回数は少なかったのですが、ベジタリアンレストランとラーメンやさんに行きましたがどちらも北京でそれぞれ似たようなレストランに行くより安かったです。

日本から行かれる方はかなり物価の安さを実感すると思われます。

10月は寒い、けれども外にいられない程ではない 

 モンゴルへ旅行する人が多いのは夏だと思います。モンゴル相撲、競馬、弓射があるナーダム祭も7月にありますからね。

ナーダム - Wikipedia

9月末〜10月始めの旅行で心配だったのは、寒さです。

夫婦共に寒いところ出身ではあるので夏より冬は好きではあるのですが、私は運動が苦手で新陳代謝が悪い/女性特有と思いますが夫に比べ寒さを感じやすいです。

そのためかなりビビっていてホッカイロを20個位大量に持っていきました。 

旅行中の気温はこんな感じ。確かに寒くて2日目は10月始めなのに雪が振りましたが、ホッカイロは20個もいらなかったです(普通に考えればいらないですがね。。。)

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雪が降った日だったので湿度高めです。

服装としては、地元の人は薄手のダウンジャケットを着ている人が多かったです。私もユニクロヒートテックと冬用タイツをジーンズの中に履いて、薄手の冬用ジャケットを着て行きました。

外で馬に乗ったりする時間帯以外はそれで特に問題なく。

お散歩を長めにしたり、馬に乗って散歩に行った時はホッカイロを首の後ろに付けてお出かけしました。

実際寒かったですが、実感として真冬にハルビンの氷祭りに行った時よりは寒さは感じなかったです。

外にいると「寒い、寒い!」と言う感じではありましたが、いられない事はないです。ハルビンの時は外に長時間いるのが苦痛な感じで、空気が冷たくて息をするのが痛いと感じる時がありましたので。

旅程の最後の日はかなり暖かくて18度位になってました。

ちょっと散歩したりするとかなり暑く感じて冬用の薄手の長袖一枚でいられました。ただ日陰に入るとやっぱりちょっと寒かったですが。 

そしてモンゴルかなり乾燥しています。走ったりすればさすがにかくのかと思いますが、ちょっと散歩して体が熱くなったように感じても汗をかくことがなかったです。 

乾燥しまくっていて、肌がカサカサして粉をふいた感じになってしまっていたので夜は多めにクリームを塗ってました。

若い人は英語を話せる人が多くて助かった。そしてモンゴル語発音難しい。

ガイドさんやホテルの人が英語を話せるのはどの国でも普通だと思いますが、カフェに行った際にも英語のやり取りで問題なく注文が出来ました。

ガイドさんによると、小学校から英語の授業があって、若い人は英語でのやり取りが出来る人も増えているとのこと。

年を重ねるに連れ、どうも言葉が全く通じないところに行くのが億劫に感じられるようになってしまっている私ですが、モンゴルはこの点で助かりました。

ただ、若い人全てが英語が出来るということではないと思いますし、年齢が上の方は英語には馴染みがないようでしたのでガイドさんに助けて貰わないとコミュニケーションを取ることは難しかったです。

そして、モンゴル語の発音ですが喉/口を日本語と異なる感じで使うようで難しく、また音も中国語や英語だと馴染みのある音である事も多いのですが、全くうまく発音出来ず。

ありがとうという言い方をYoutubeで何度か見たんですが、これも馴染みのない音で頭に全く入らず。

 


Mongolian pronunciation bayarlalaa (thank you) баярлалаа

道路は舗装されているが凸凹が多く、舗装されていない所は更に凸凹

寒さ以外で私がビビっていたことは、車酔いです。

田舎出身で小さい頃はよく山でキャンプを家族でしてましたが、途中の道で気持ち悪くなることも多く。

グネグネ道が続くと吐きはしないのですが、気持ち悪いーという感じになります。 小さい頃から今でも変わらず。

今回ツアーで色々連れてもらったのですが、その際に乗ったのがこちら。

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ロシア製のミニバン。かなり年季入ってますが、よく見かけたので観光客用ではこの車がよく使われているようでした。

ギア変える度にガクガクしてて、ドライバーさんは修理も出来るようでシート外してメンテしたりしてましたが、ツアー行程の4日間中壊れて止まるというような事はありませんでした。

舗装されている道路でも結構穴が開いていたり、凸凹が多かったので上下に揺れることが多かったです。

舗装されていない道路の場合には、それこそかなり上下することが多くて、体が浮く感じでした。ちょっとしたアトラクションに乗っている気分

でも私の場合はグネグネ道のようなところで車酔いするだけのようで、上下の揺れは特に問題なく、車酔い全くしませんでした

この車シートベルトがないのですごい揺れる時は付いてるバーを掴んだりして若干体を支える必要がありました。日本や北京市内でこんなに揺れる車に乗ったことなかったので意外と楽しめました。 

ちなみにモンゴル内ではこれでもか!と言うほどプリウスが多かったです。全体の車の8割程度占めているんじゃなかろうか、と思うほど。

それも右ハンドルで日本のディーラーのシールが貼ってあったり、ナビが日本語、メーター類も日本語であったので日本からの中古車としてプリウスがかなり流通しているようでした。

環境に優しいからでしょうかね。

ゲルは意外と問題ないが、朝火が消えると寒い。そしてトイレが。。。

モンゴルと言えば、ゲルというイメージですが私達も今回毎晩異なるゲルに3泊しました。

ソーラーパネルを使用して、電気が使用出来ます。家族が使用しているゲル内にはテレビ、電話もあり。家の電話ですが、ここらへんは携帯の電波は届かなかったので、衛星電話でしょうか。

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ソーラーパネルで充電した電池で照明も付けて貰えました。ストーブに薪を入れて暖を取ります。簡単な作りのシンクもあって、上のオレンジ色のところに水を貯めてくれていたので手を洗ったりも出来ました。

 

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夜はここにツアーの会社で持ってきていた寝袋を2枚重ねてくるまって寝ました。夜寝る前に薪を入れても朝にはどうしても消えてしまうので特に気温が下がった最初の日は夜中寒くて目が覚めてしまいました。

次の日からは夜寝る数時間前にホッカイロを付けておいて、低温やけどしないように、カイロが熱すぎない状態にて夜寝る時も付けたままにしておきました。 

モンゴルのミルクティー、何れの家庭でも出してくれました。

でもお茶と言うよりはちょっとしょっぱめの牛乳という感じ。ツァイ - Wikipedia  そしてドーナツ風のおやつ。甘さ控えめで美味しかったです。

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また一度馬のミルクから作ったお酒も飲ませて貰いました。ヨーグルトを開けるとその中に乳清(ホエー)が出てますが、味はそんな感じ。

お酒が苦手な私でも飲めました。家庭や地域で作り方がちょっと違ったりして味が違うとのこと。

馬乳酒 - Wikipedia

ゲルのベッドは総じて硬めでしたが、私は硬めベッドも個人的に問題ない方なので硬さは気になりませんでした。 夫は背中が痛くなったと言っていましたが、これは好みもありますね。

ゲルで一番「ウゥー。。。」と思ったのが野外トイレ。大体ちょっとゲルから離れたところに穴が掘ってあって、そこに木を組んで足場と若干前方、右、左を隠してあるようになってました。

寒くない時ならまだ良いんだと思いますが、夜中トイレに寒くて暗い中行くのが嫌で必死で夜は水分を控えめにして頑張りました

幸いにも3泊夜中トイレに行くことはなく終えられてホッとしました。

そして、3泊ずっとシャワーを浴びる場所はなかったので最終日はなんだか体が痒いような気がしてならず。毎日何も考えずにトイレに行けて、好きな時にシャワーを浴びられる生活って素晴らしいなと実感しました。 

料理は肉メイン、市内は肉以外も色々ある

市内から離れると一般のレストランは肉、肉、肉でした。まぁ読めないのもあるんですがどうも野菜しか入っていないメニューはないようで、ガイドさんが別途お店の人に言って載ってるメニューから肉除いて貰って注文してました。 

でも市内には日本、韓国、西欧と様々なレストランがあったので特に困ることはなさそうです。泊まったホテルの近くにあったラーメンやさん、ベジタリアンラーメンが1万トゥグルグ程

https://www.facebook.com/goimonbaatar.mn/

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ちょっと食べようとしてから撮ったので麺が表に出ちゃってますが、日本式のラーメンを北京で食べるより安かったです。

韓国人の方が結構多く住んでいるとのことで、韓国レストランも多くありました。

パソコンやスマホに見入っている人少なし。人が優しかった。

当たり前と言えば当たり前ですが、ゲルに住んでいる人達の場所によっては、携帯の電波も届かないようなところに住んでいます。

そのためゲルに住んでいる人たちで、スマホやパソコンに見入っている人たち(普段の私達夫婦がそうです)はいませんでした。

比較的暖かった日には、外に皆集まってワイワイ飲んでる人も見かけました。子どもも近所の子同士でサッカーしたり、湖のあるところではボート出して遊んだり。 

私達もパソコンばっかりやってないで、人とコミュニケーション取らないとなー、いつからパソコンばっかりになっちゃったっけかなーとぼんやり考えてました。

その日泊まったゲルの家族は一部の人が飲みすぎてしまったようで。私達は中国の喧騒に慣れすぎているからか、大声聞いても別にそれが普通で、何もないと思ってたんです。 

でも後から聞いたら、ゲンコツを使う喧嘩を始めちゃったようで。最後には一方が謝りに行って事なきを得たという事でした。どこでもある風景ですね。

短い旅行ですから、触れ合う人も限られてましたがモンゴル旅行、総じて皆さん人当たりが良い人ばかりでした。

外国人が多く行く旅行の季節じゃないからか、市内を出て博物館的なところや観光地に行くと、私以外のツアー参加者であるイギリス人カップルと夫は見た目がアジア人でないので物珍しかったのか写真撮るように何度かお願いされてました。

中国内でもたまにありますが。

一つだけ残念なところ

空気が悪かったんですよー。北京から行ってるからっていうのもありますが、私達夫婦結構ここが気になっちゃって。

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夜はかなり体に悪いレベルの紫にまで達している時間帯が。。。夜市内で出かけた日は白く目に見える位で、気のせいか目がちょっとヒリヒリする感じが。

どうも想定よりウランバートル市が発展して広がったのか、電力発電所がデデーンと結構な市内に建っていて、煙なのか水蒸気なのか、両方なのかモクモク出てました。

 

jp.reuters.com

www.bloomberg.co.jp

 

ググって見たら結構深刻なようで。でも街なかでマスクしている人は見かけなかったので、モンゴルもこれから問題意識が高まっていくのかなと思いつつ。

どちらの記事も北京と比較してるところが北京ってね。。。というところですけれども。そこに住んでる私は。。。

ゲルに泊まった日、プラスチック類も入ったゴミ袋を端に避けておいたら、ゲルのご主人が後から火を付けに来てくれた時にどうも他のゴミもあわせてガッと入れちゃってたよ、と夫が。

皆んながバラバラに暮らしていて、ネットも繋がっていないし、そういう情報ってなかなか広がり辛いのかなとも思いました。

まとめ

大気汚染がなかったら次移住する国の一つとして候補に挙げたいなと思える良い国でした。ナーダム祭りでモンゴル相撲を一度見てみるのもいいなと。後は交通の便、もっと他航空会社が参入出来れば良いんですが。。。

現時点はMIAT(モンゴル航空)がほぼ独占してます。 

でもモンゴル、中国にかぎらず大気汚染はアジア内では問題となっている国/エリアが多いですね。中国も大気汚染対策頑張って欲しいです!